【新・関西笑談】有馬温泉を売る5つの“秘策”(4)(産経新聞)

 □御所坊社長 金井啓修さん

 ■良くも悪くも“幕の内弁当” クオリティをどれだけ高めるかが大切。

 −−大阪では百貨店の売り場面積が大幅に増える「2011年問題」が少し前から話題ですが、有馬温泉にも「2011年問題」があるとか

 金井 今、有馬温泉には旅館数が約30、部屋数が約千あります。この3月下旬に東急ハーヴェストさんの施設(134室)がオープンしました。これに次いで、リゾートトラストさんの施設が来年8月に開業する予定です。このほかにもオープンするところがあって、来年にかけて部屋数がざっといまの1・5倍に増えるんです。これが有馬温泉の「2011年問題」です。

 −−宿泊客の奪い合いになりますか

 金井 新しくオープンするのが会員制の施設なので、単純にはいえないのですが、競合する施設になることは事実ですね。本来なら、あるいはお金を払って旅館に泊まっていたかもしれないお客さんが、会員制のホテルに流れてしまいます。ただ、そうしたホテルに泊まることで、有馬温泉に来る人は増えるかもしれません。

 −−人が増えれば、いい面もありそうですが

 金井 有馬温泉には、ざっと年間の宿泊客が100万人、日帰り客が200万人います。部屋数が1・5倍になって、有馬に来る人が1・5倍になればいいんだけど、キャパシティだけ増えて、中身がついてこないとなると、問題ですね。そのほか車の数も1・5倍になるとか…いろんなことを考えると、どこかに何らかの問題が起きるでしょう。今、それを心配しています。

 −−でも、共存していかないといけない

 金井 もちろん、そうです。そのために、旅館のほうもいろいろ努力しないといけない。知恵をしぼらないと。ボクは思うんですが、この有馬温泉というのは、良くも悪くも“幕の内弁当”なんですよ。

 −−というと

 金井 この狭いエリアの中に、いろんなもの(旅館)がぎっしりと詰まっているんです。うなぎ弁当とかトンカツ弁当なら、毎日食べていたら飽きてしまいますが、幕の内弁当はそうではない。毎日食べられます。つまり、何回でも来ることができるんです。ただ、幕の内弁当といったって、高級料亭のものとコンビニのものとでは雲泥の差があります。中の食材一つ一つのクオリティをどれだけ高めるか。これが大切です。

 −−新しいビジネスも模索しているとか

 金井 いま、水ビジネスを起こそうと考えています。いまや「六甲の水」とか、海外の水も含め、いろんな水が売られています。「有馬温泉の水」として商品化するとか、水を使った豆腐を作るとか、いろんなことを考えています。有馬の水はすごくいい水なんですよ。活性化に向けて何をするにしても、先立つものはお金ですから。これで儲けようかと(笑い)。

 −−それはおもしろい試みですね

 金井 LLC(有限責任会社)という手法を使って会社を設立しようと考えています。その会社の利益の一部を有馬の街づくりに投資するんです。プランはできました。あとはお金を集めるだけ。1千万〜2千万円は必要かな…。できるだけ多くの人に出資してほしいですね。(聞き手 佐久間史信)

医療事故で賠償できる医療費の設定を(医療介護CBニュース)
【菅登板】青臭い理想論貫いて(産経新聞)
シンドラーなど4社に計13億円請求=高校生エレベーター死亡事故で―東京都港区(時事通信)
女性に乱暴し現金強奪 容疑の会社員逮捕(産経新聞)
民主代表選 菅氏、余裕の表情 樽床氏は若さ前面に(毎日新聞)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。